My Story

BIO ARTS NYC, INC.代表・太田あやがホリスティック・ヘルスの道へ進むきっかけになったストーリーをご紹介します。

健康に気をつけないと、健康でいられないアメリカ

私は、日本にいたときから食や健康に関することに関心がありましたが、真剣に考え出したのは、2004年6月、ニューヨーク大学大学院留学のためにニューヨークに来て、アメリカ食生活の両極端な側面に触れたのがきっかけでした。

毒々しい色をした加工食品や、歯が溶けそうなほど甘いスイーツ、化学調味料や人工添加物たっぷりのジャンク・フードがそこら中にあふれていて、「この国では、自分を守るのは自分だけ。自分自身の知識を高め、よりよい食品を選ぶ目を養わないと、健康でいられない」と実感したのです。

その一方で、健康に意識の高いニューヨークという土地柄もあるでしょうが、オーガニックをはじめとする健康的で安全な食品を、日本より積極的に取りいれている様子も目にしました。だんだんと、自分を含む大半の日本人が、食の安全性や健康について無関心であることにも気づき始めました。

最近でこそ、東日本大震災による原発問題や、食品の産地や賞味期限偽装などの問題が頻繁に取り沙汰されているので、意識が高まってきているのを強く実感できますが、少なくとも私が日本に住んでいた当時、私自身はスーパーに並んでいる食品を安全だと信じ、何の疑いもなく購入していました。

心の底から「健康になりたい!」と願う日々

ホリスティック・ヘルス・コーチ&カウンセラーになるために、本格的に勉強しようと決心したのは、自分自身が体調を崩した経験からです。

ニューヨーク大学での2年間の大学院生活を終え、卒業後の2006年6月に会社を設立した途端、体が機能停止してしまったのです。思い起こせば、2年間の大学院生活も体調不良続きで病院のお世話になりっぱなしでしたが、大学院修了後に本格的に体調を崩してからは、毎週のように風邪を引き、胃炎、偏頭痛、季節アレルギー、生理痛、月経過多、湿疹など、ありとあらゆる不調を訴えて病院通いの日々。その都度、その症状ごとに処方された薬を大量に飲み続けたのです。

その夏のある日、右の下腹部に謎の激痛が走り、大学のヘルス・センターへ駆け込みました。そこでは原因が分からずER(救命救急室)へ搬送されることに…。

ERでは、鎮痛剤を打たれ、さまざまな検査をしても原因不明。全身CTスキャンを撮るために、毒々しい色の造影剤を飲まされたり、終了後には中和剤を注射されたり……。ER到着から約16時間、医師から指示されるままに、検査と投薬を繰り返した挙げ句、原因不明のまま退院。こうして、私の体はケミカル漬けになり、すっかりぼろぼろになってしまったのでした。

渡米前、日本でのビジネスマン生活も常にストレスと疲労の連続でした。メディア業界での仕事は充実していて楽しく、仕事にのめり込み、プライベートそっちのけで残業ばかりの日々。当たり前のように大量のコーヒーや機能性飲料・栄養ドリンクを飲み、体に鞭打って働いていました。

特に、大学院の受験準備と仕事を併行していた時期はかなり無理をしていたと思います。そんな長年の無理がたたり、大学院を修了した途端、がっくりと心も体も疲れが出てしまったのでしょう。「何かしなくちゃ」と気ばかり焦るものの、体がついてこない…という状態が3~4カ月も続いたのです。

心の底から「健康になりたい」と願う日々、ホリスティック・ヘルス・コーチ&カウンセラーとしての資格取得を目指す学校に出会い、通い始めたのでした。

ライフスタイル・価値観の違いに触れて

ニューヨークに住んで、これまでの価値観とは違うライフスタイルに触れたことも、「ホリスティック・ヘルスを学びたい」というきっかけになりました。

ニューヨークは東京と同様に、忙しい大都市です。しかし、その合間を縫って家族や友人と楽しく過ごしたり、ヨガやジョギングをしたり。休日には趣味に没頭したり、公園を散歩したり、レストランでゆったりブランチを楽しんだり…と、自分の時間を大切にしている人を多くみかけました。

女性でも、小さな子供を持ちながらも仕事を続ける人が多く、社会や家族全体が当然のようにサポートしているのを感じました。

クリスマスやサンクスギビングなど家族と集う祝日には、多くのお店が閉店しています。日本のように、元日からたくさんのお店が開いている…ということは、あまりないように見受けられます。

そういったライフスタイルを目にする中で、「心も体も癒すことができるホリスティック・ヘルス」を学び、人びとの役に立ちたいと思ったのです。

★全米邦字媒体で最大級5万5千部を発行する雑誌『U.S.Frontline』2009年12月20日号にて執筆した特集「ホリスティック最前線」でも、関連のストーリーを紹介しております。オンラインでも読むことができますので、ぜひご覧ください