弊社では、政府・地方自治体や企業のニーズにお応えして、さまざまなコンサルティング事業を展開しております。
今回は「JFOODO」が主導する、日本産米粉を使ったレシピ開発のプロジェクトを支援させていただきました。
(※「JFOODO」とは、2017 年にジェトロに設置された日本産の農林水産物・食品のブランディングのためにオールジャパンでの消費者向けプロモーションを担う新たな組織です)
日本産米粉の輸出促進が目的
このプロジェクトは、日本産米粉の輸出促進を図るべく、欧米の消費者が「今食べている小麦製のパンや菓子と置き換えてもよい」と感じるような米粉レシピを開発するのが目的です。
今回は、日本の料理研究家が開発したレシピを、ニューヨークのベーカリー&ペイストリーシェフに試作してもらい、検証・調整する…という方法で行われました。
ピザ、ベーグル、ブリオッシュ、テュイル、シュークリーム、ブラウニー。
『Tao Group』と『Zuma』のベーカリー&ペイストリーシェフを選定しました。
いずれも、世界的な規模で展開しているグループで、非日本人経営の日本食やアジアン・フュージョンを提供する店です。
二人とも米国人で、かつ日本食材全般に詳しいため、今回のプロジェクトには最適なシェフたちでした。
多くの課題が見えたプロジェクト
両店舗のキッチンでシェフと共に試作をして、さまざまなディスカッションを重ねました。
最終的にはどうにかレシピブックとしてまとまったものの、うまくいったレシピ・いかなかったレシピを研究する中で、今後に向けてたくさんの課題が見えてきたプロジェクトでした。
一番実感したのは(当初から感じていたものの)、やはり現地のシェフにイチからレシピを開発してもらった方がよいということでした。

欧米人の食事スタイルや味覚は、日本人のそれとは大きく異なります。欧米から日本に入った食文化は、日本で日本の実情に合わせて、また、日本人の好みに合うように独自発展を遂げています。
また、米粉自体はありふれた食材で、米国産やタイ産の米粉もあふれる中、日本産米粉の強みを活かしたレシピを開発していかなくてはならないと実感しています。また、米粉輸出促進なので、もっと粉の量をたくさん使うレシピ開発が重要だと思いました。
何度も米粉レシピの夢を見てしまうほど(苦笑)、かなり試行錯誤したプロジェクトでしたが、今後に活かせる課題が多く見えてきました。